2014年12月31日水曜日

田中秀臣とGDPデフレーターとおバカさん

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ask.fmの質問で知ったのだが、「金融緩和がデフレーターに影響無いことも明らかですし」と言う発言に対して、経済学史が専門の田中秀臣氏が「なに、このおバカさん? 頭が悪いと統計データも素直にみれないのか 笑」と言って、(タイトルがおかしい気がするが)GDPデフレーターの昨年比のグラフを貼っていた。2014年第2四半期から跳ね上がっている。明らかに消費増税の影響を補正していない。

2014年12月27日土曜日

あるマルクス経済学者のプロパガンダ(13)

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マルクス経済学者の松尾匡氏の連載『リスク・責任・決定、そして自由!』の新記事『固定的人間関係原理から見た解釈の矛盾──新自由主義と「第三の道」の場合』が出ていた。ざっと眺めてみたのだが、この連載がプロパガンダであって、そうでしかない特徴がよく出ていると思う。

松尾匡氏の主張は、固定的人間関係を前提としたナショナリズム思想で、流動的人間関係を前提としたグローバル化を促進すると無理が出ると言うものだ。これを小泉パッケージと命名して、批判している。大きな枠だけ書くとそれらしいように聞こえるが、細部を見ていくと単なる藁人形論法に思える。

2014年12月24日水曜日

補足:リフレ派が知るべきアジア通貨危機の影響

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前回のエントリー「リフレ派が知るべきアジア通貨危機の影響」についた質疑について考察をしてみたい。(1)製造業従事者数の減少は長期低落傾向の上にあるのではないか、(2)アジア通貨危機ではなく為替レートの影響が大きいのではないか、(3)輸出よりも国内消費の影響の方が大きいのではないか、(4)1997年と2014年は同様の経済状況ではないかの4点になる。

2014年12月22日月曜日

リフレ派が知るべきアジア通貨危機の影響

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円安で輸出が伸びて景気が回復すると言うリフレ派の多くは、アジア通貨危機があったのにも関わらず、1997年から長く続く経済の不調が消費税率引き上げが起因だったと信じている。しかし、失業率が1998年から2002年まで急激に上昇していくのだが、産業別就業者数推移*1を見てみると、消費税の影響を受けない輸出に依存している製造業から先に雇用が減っていく。これに対して消費増税の影響は製造業の方が大きく受けると言う主張をしてきた人がいるので、輸出額と製造業雇用者数の関係を確認してみたい。1998年1月から輸出が低迷していき、同時に雇用者数が減少することから、雇用が国内要因で減り始めたとは言い難い事が分かるはずだ。

2014年12月20日土曜日

正規雇用の減りっぷりについて

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龍谷大学の竹中正治氏の『「非正規雇用は増えたけど、正規雇用は減っていない」という事実』と言うブログのエントリーに、「全就業者数(含む自営業)に占める正規の比率は、1990年61%、2012年59.3%で安定しています。人数も3000万人台で安定」という記述があって、漠然と信じていたのだが、実際に出所データを確認してみたら数字があわない。非正規雇用の増加が正規雇用の減少を上回るだけで、正規雇用の減少は否定できないのでは無いであろうか。

2014年12月18日木曜日

量的緩和でインフレ目標に到達するためには

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ゼロ金利下での量的緩和の効果が無いか薄いと言うと、僅かな効果でも大量に行なえば良いと言う人が出てくる。効果量の小ささを実感できないようだ。僅かな効果があるとして、どれぐらい日銀が国債を買えば良いのか計量分析結果から検討してみた。1年間で377兆円を超えるペースで国債を買い続ければ良いらしい。国債発行残高が780兆円で日銀が既に200兆円を保有していることを考えると、インフレ目標に到達しても維持ができない無理なゲームとなっている。

2014年12月17日水曜日

労働組合・経営者・税理士・学者「軽減税率反対!」自民党・公明党「皆様の理解を得たので軽減税率を導入します」労働組合・経営者・税理士・学者「」

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経済的にも政治的にも弊害が大きく導入国では失敗だったとされている軽減税率*1だが、国内でも租税に専門的知見を持つほとんど人々が反対しているのにも関わらず、公明党が乗り気なせいか、自民党もそれにつられているようだ。

2014年12月16日火曜日

魚で始まる世界史: ニシンとタラとヨーロッパ

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なぜか英文学者が欧州の魚食文化についてまとめた『魚で始まる世界史: ニシンとタラとヨーロッパ』を拝読した。モチベーションが分からないのだが、古い英文学には魚を使った言い回しが多数出てくるらしく、それを深く理解するために調べたのであろう。世界と言うか、主に欧州の魚食文化の話なのだが、宗教、保存技術、魚場などが魚食文化やヴァイキングの域外進出、そして大航海時代や新大陸への移住に与えた影響が、文学作品での魚への言及を交えつつ説明されている。

2014年12月15日月曜日

高齢者雇用対策と若年失業率、その後

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なぜか再雇用制度を定年延長と誤解して若者の職を奪うと批判されていた*1高年齢者雇用安定法だが、2013年4月に施行されて1年半が経過した。

景気動向もあるので因果関係は厳密ではないが、60歳以上の非正規雇用が大幅に増加する一方で、それより若い世代の非正規から正規への転換も進んでいるようだ*2。気になる若者の雇用だが、2014年10月現在の大卒就職内定率は68.4%と4年連続で改善し*3、高卒内定率も63.3%で2008年以来の高水準となっている*4

消費税率引き上げで若者の負担は減る

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「年金給付を削らずに消費税だけ増税したら、その負担はいまの若い人に重くかかる」と言う話を見かけた。消費税率を引き上げた分だけ、制度的に年金給付額も増えると言う指摘のようだが誤りだ。今は平成16年改正で、消費税率引き上げのような賃金上昇なきインフレは、年金給付額を引き上げないようになっているからだ。

2014年12月14日日曜日

マネタリーベースとマネーストックのグラフの描き方について

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定期的に描いてはツイートしているマネタリーベースとマネーストックの推移の二軸グラフに関して、「高校生からのマクロ・ミクロ経済学入門」と言うブログを書いている菅原晃氏が色々と質問してきた。しかし菅原氏から質問してきたのに、「もう不毛なやり取りはご遠慮願います」と言って関連するツイートを全部消されたので、文句を言いたかったのであろうけれども納得したのか分からない。やはり納得できないといわれたときのために、説明をまとめておきたいと思う。

2014年12月13日土曜日

守秘法域の租税回避地が引き起こすこと

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昨年の米Apple社の租税回避*1が話題になったのを覚えている人はまだ多いと思うが、大企業がタックスヘイブンと呼ばれる法人税率が安い国や地域を使って反則的な租税回避を行なっているのは、それを防止する規則が幾つもあるのにも関わらず、もはや常識として受け止められているようだ。しかし、こういう節税や脱税の手段になるだけではなく、資金洗浄や規制回避の道具にもなる事も認識している人は少ないであろう。「タックスヘイブンの闇」は租税回避地が抱える問題を詳しく追いかけて非難している本で、それが備える守秘法域と言う特性の問題を認識させてくれる。

2014年12月12日金曜日

アベノミクスの大前提はイマイチな状況

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消費増税延期の是非を問う選挙だったのが、いつの間にかアベノミクスの是非を問う選挙になっていた第47回衆議院議員総選挙だが、どうも野党の選挙戦略もしくは経済音痴のせいで、アベノミクスの大前提に対する批判が甘いような気がする。大前提と言うのは、金融政策の転換と言う第一の矢に何らかの効果があったと言う所だ。まずはこれを確認するために、マネーストック統計について言及しなくて良いのであろうか。

2014年12月3日水曜日

金融抑圧(人為的低金利政策)と言う単語だけ紹介しても

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法政大学の小黒一正氏の「増税延期は誤った判断 財政と異次元緩和の背後に潜む“2つの限界”」と言うエッセイで、金融抑圧と言う一般には聞きなれないであろう単語が使われていた。人為的低金利政策と表現するほうが理解しやすいと思うが、(1)資本規制によって金利を低く抑えつつ、(2)インフレ課税を行なう政策の事を指す。

累積債務の規模から考えて人為的低金利政策による債務圧縮も選択肢に入って来てしまうと言うのが小黒氏の指摘であろうが、(a)金融自由化された日本では難しいとは書いてあるが、条件を明示していないと既に今が金融抑圧状態だと誤解をする経済評論家が出てくるだろうし、(b)弊害を書いておかないと、増税ではなく金融抑圧をすべきと言う人々が出てくるであろう。金融抑圧と言う単語だけを紹介しても、と言う感じだ。