2013年2月25日月曜日

遺伝子改造でT細胞を強化しHIVに抵抗する

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スタンフォード大学医学部などの研究グループが、T-細胞を遺伝子改造しHIVへの抵抗力を飛躍的に向上させ、AIDSの発症を抑える手法を研究開発しているとPOPSCIが伝えている。

HIVがT-細胞に侵入するときに、T-細胞の表面たんぱく質CCR5とCXCR4を利用するのだが、特殊なたんぱく質でCCR5/CXCR4受容体を無効化できれば、HIVの増殖を抑制できる。現在の抗HIV薬はこの仕組みで作用するのだが、研究グループは ─ 秘密のレシピで ─ T-細胞に遺伝子を送り込みCCR5/CXCR4からHIVに感染しないように改造することに成功したようだ。実験では、CCR5を狙うHIVに1200倍、CXCR4を狙うHIVに1700倍の耐性を持つ事が確認されたそうだ。

完治するようになるわけでは無いようだが、副作用の大きい抗HIV薬の利用を抑えつつ、免疫システムの崩壊を防止する事が来たいされている。この新治療もがん化などの弊害が考えられており、体内の狙った細胞を遺伝子改造できるかに疑問がもたれているそうだが、新療法の発展の可能性は、エイズ患者にとっては朗報であろう。

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