2013年1月16日水曜日

クルッグマンのアベノミクス支持で留意すべきこと

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アベノミクスがノーベル賞経済学者のクルッグマンのお墨付きを得たと報じられている。アベノミクスの支持者が小躍りしていそうだが、恐らくクルッグマンが認めている幾つかの事項は無視するのであろう。大事な点が幾つも含まれていると思うのだが。

話題のエントリーで言えば、以下の部分だ。

But there is a case to be made that Japan’s economy is in better shape than most people believe. Overall GDP growth since the crisis has been roughly comparable to the euro area, but with far worse demography:
In fact, given that Japan’s working-age population is actually shrinking, there's a reasonable argument to the effect that Japan is closer to potential output than the US.

日本経済はEUよりも良い状態にあり、生産年齢人口の減少を考慮すると米国よりも日本の方が潜在産出量に近いと言うのは、筋が通っているそうだ。大半の人が思っているよりも、日本経済の状態はマシだと指摘している。

さらに、GDP比200%を超える公債残高が無問題だとも言っていない。NHKの番組では以下のようにも言っている(NHK)。

日本国債に対する信認を心配しているのであれば、信認は維持されている。正直、これだけ債務残高を抱えているので私ですら不思議だが、とにかく維持されている。

これらを認めた上で、クルッグマンはケインズ政策を推奨している。日本はデフレ不況で20年間は停滞していたとか、日本の債務残高は無問題とか言っている人は、ほとんどクルッグマンの言っている事を読んでいないことになる。

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