2012年8月21日火曜日

MV-22オスプレイのローター角の変更に関して

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沖縄タイムスがオスプレイの危険性について、米国防分析研究所(IDA)元主任分析官のアーサー・リボロ氏にインタビューを行い、危険性が六つあると報じている。内容に気になるところが幾つか。

最も気になったところはリストされていない部分なのだが、MV-22オスプレイのナセル(ローター)角の変更に関して、2012年4月のモロッコの事故に関して『「操縦士が回転翼を動かすスイッチをわずか数分の一秒、長く押したため発生した』と言う指摘。出来の悪いゲームの操作性を想起させる記述だが、国防総省の説明からは、スロットルについている回転ノブを押し込みつつ回転させる必要がある。

他も全般的に明確な危険性を指摘できていない。(1)のオートローテーション機能の欠如は、米軍はオートローテーション機能があると言っているし、V-22は滑空着陸もできるので重要性は低い。(2)のボルテックス・リング状態は時速80Km以下での急降下禁止で運用対策されているし、(3)の「パイロットの操縦に起因する機体の振動(PIO)」はFly-by-wireで改善されているし、(4)の内部構造の複雑さが事故事由になった事は無いし、(5)の近接飛行の禁止も米軍の運用ルールにある。(6)のダウンウォッシュは戦場では問題になりそうだが、普天間基地は舗装されているので関係ない。

沖縄タイムスが興味深いところは、危険性を指摘しているリボロ氏が『普天間周辺で通常の飛行を続けている限りは、現在配備されている旧式のCH46中型輸送ヘリコプターより「安全」』(中国新聞)と言っている事を報じない点。そういえば先日の尖閣諸島の魚釣島に上陸した中国人が「琉球は中国のものだ」とスローガンを叫んでいた事も報じていない(読売新聞沖縄タイムズ)。

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