2012年5月10日木曜日

北極のメタンが大気中に放出中

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NASAで北極海の氷の割れ目からメタンガスが放出されていると報じている。温暖化による氷の減少が原因だ。メタンガスは二酸化炭素の21倍の温暖化効果を持つと言われ、地球温暖化が加速要因だと考えられるようになるのかも知れない。

全米科学財団/NCARのGulfstream V型機による、HIPPOの一貫として、チュクチ海とボーフォート海上空の5回の低空調査飛行を行ったときの成果として確認されたそうだ。調査を率いた当時ハーバード大学のEric Kort氏は、NASA JPLの研究者で、以下の写真も撮影している。

北極海の氷の割れ目の上空では通常よりも1.5倍の濃度のメタンが観測されたが、一酸化炭素濃度から人為的な原因とは考えられず、地理的に高緯度湿地帯や地質学的な貯留層からのものとも考えらなかった。さらに一酸化炭素、水蒸気、オゾンの値を比較し、海洋の表面がオゾンの発生源だと特定したそうだ。北極圏のツンドラの凍土や海中堆積物がメタンを排出している事は以前から知られていたが、北極海自体がメタンを生産している事は知られていなかったようだ。

Kort氏によるとメタンの量自体は大した事は無いが、北極海は膨大な面積があるため、注目に値するらしい。なお、海中のメタンの発生源は不明だが、Kort氏は生物学的生産では無いかと考えているようだ。

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