2011年6月29日水曜日

原発作業員にある放射線障害発生の危機

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福島第一原発の周辺住民の低レベル放射線障害の危険性が誇張される一方で、事故対応に従事している作業員の被曝量については世間では強い関心がもたれていない。しかし、政府や東電などでは問題になっているらしく、「緊急作業従事者の放射線量管理及び健康管理の概要」という資料が出てきた。

以下は、その資料内の作業員の被曝量統計値をまとめた表だ。内部・外部被曝合算の暫定値となっている。年間200mSvを超えた作業員が既に17名発生している。

hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)で、労働法の観点から被曝許容量を大きく超えていること、協力企業の作業員の被曝量追跡不備で測定値が過少評価されている可能性があることが指摘されていたが、超法規的な非常事態としても深刻さが増して来ている事が分かる。

年間100~200ミリシーベルトから発がん率の上昇などの低レベル放射線障害が確認されており、年間250ミリシーベルトから白内障などの発生率も増加するそうだ。事故が終息しておらず、まだまだ作業で被曝量が増加する事が考えると、かなり危険な状況にあるように思える。

表からはまた、3,514名が被曝を伴う作業に従事している事が分かる。少なく無い数だ。東電の社員数が3万6000人以上いるとはいえ、原発の作業に従事できる人はもっと少ない。報道でも原発作業員の不足が伝えられているが、人的資源は厳しい状況にあるのは間違いない。

これは少なくとも東電が管理する原発において、事故対応能力が著しく低下している事を示している。定期点検で停止中の原発の再起動に反対する人々は、あまり具体的な問題点を指摘しない傾向があるが、各電力会社の事故対応能力は問題を抱えている可能性はあり、もっと気にした方が良い。緊急時における資機材の貸与や要員の派遣については相互に協力する事になっているので、東電の甚大事故対応能力の低下は関電や他の地域にも影響は及ぶ。原発を再起動する前に、どの程度の事故にどのような対応が可能なのか、外部の人間がストレス・テストの内容を確認しても良いはずだ。

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