2010年12月25日土曜日

猿真似って言わないで!Nexus Sは成層圏でも動く

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iPhoneを観測用気球で成層圏まで飛ばしたニュースが話題になっていたが、同様にAndroidの新型機のNexus Sを成層圏まで飛ばすAndroid in Space計画が実行された(Official Google Mobile Blog)。

もちろん、親子でiPhoneを宇宙に飛ばした計画の猿真似ではない。まず、Nexus Sは露出しており、箱の中だが、それ以上の保護はされていない。次に、Nexus Sには専用アプリが組み込まれており、各種センサーでの情報を記録できる。また、高高度で追跡できるように、GPS連動のAPRS送信機も搭載されており、安全のためにレーダー反射板やパラシュートも搭載されている。最後に、船長Dorid君が搭載されている。

1. 写真で見るAndroid in Space計画

まずはPicasaで公開されたAndroid in Space計画の写真で、計画を追って行こう。

1.1. 普通に工作で組み立て
Nexus Sや追加の電池、カメラ、APRS送信機などが搭載物。
1.2. 7基分の搭載物(ペイロード)を準備
バックアップのためか、7基分の準備を行っている。特に失敗したものはなく、全基が成層圏まで打ち上げられた。
1.3. アプリを起動してペイロードを梱包
Google Map、Google Sky Map、そしてセンサーのデータを記録するカスタム・アプリケーションを同時に起動して動かしている。これはiPhoneにはできない。
1.4. 観測用気球にペイロードを搭載して打ち上げる
絵的に素敵な青空です。
1.5. 成層圏に到達したところで、船長Doridの記念撮影
高度は30Km超まで達し、地球とDorid君のツーショットが撮影されている。-50℃でも動くNexus S。
1.6. パラシュートで降下中に撮影した写真
比較的安定状態で落下しているのか、降下中の写真も撮影されている。なお、GPSは高度18Km付近で利用できなくなったが、18Km以下に降下した所から復帰したそうだ。
1.7. 落下位置はGoogle Mapで特定する
自社サービスの宣伝に余念が無いGoogle。
1.8. 回収はワイナリー、平野、湖中から人力で回収
最後は人力。暗くなってからの写真なので、飛行時間はそんなに長くないので、意外に回収に手間取ったのかも知れない。

2. 動画で見るAndroid in Space計画

以下が動画だが、さすがにGoogleだけあって編集の手際が良い。

3. Android in Space計画の成果と目的

Nexus SではGoogle Maps、Google Sky Map、そしてカスタム・アプリケーションが動いており、各種情報の記録が取れている。Google Earthによる気球の移動記録高度別の気球の速度時間による気球の高度変化のグラフがPicasaで公開されている。さりげなく、擬似マルチタスクで、アプリ作成制限のあるiPhoneにはできない点をアピールしているようだ

以下が今回の計画の記録のまとめになる。

Android in Space計画の各種記録
最大速度 62m/s
最大高度 33Km
最大上昇率 5.44 m/s
平均飛行時間 2時間40分
平均降下時間 34分

4. Android in Space計画の問題点

観測用気球でいける高度は、少なくとも大気があるわけだが、"Space"って言っていいのだろうか?

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