2010年10月27日水曜日

日本のあのオフィスビル内の水田が世界に漏洩する

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大手町のオフィス街にある、人材派遣会社パソナのビル内300平方メートルの水田が、新規のリラクゼーション施設として紹介されていた。1回の収穫で約50Kgの米が収穫され、カフェテリアで調理に使われているとのこと。食料自給率たった50%に向上させる、重大な試みと皮肉をこめて紹介されている(POPSCI)。

室内農業自体は、天候に左右されず感染症の予防が容易であるため、大変有望な技術だと考えられている。この水田の場合は、土の厚さは25cmで、ナトリウムランプとメタルハライドランプを使って5万ルクスの光を用意し、照明で発生する熱を冷房と送風で制御することにより(モリーユの菜園日記)、3毛作が可能になっている。ただし、米の1人あたり平均年間消費量は2006年で61Kgだが、3毛作でも3人分に満たない。

この水田は8人の農家で耕作されているが、収穫は派遣登録をしている派遣社員が行っているそうだ。ただし、収穫で事務のうさを晴らすのはうわべだけで、農家が収穫を助けてくれているとのこと。農家も機械化されていおり、伝統教育という狙いは意味が良く分からないが、田園部に行かなくていいだけマシかも知れない。

なお、同ビルには花畑や植物工場も存在し、平日は一般見学が可能だそうだ。また、「パソナグループの新しい就農支援」の紹介ページにこの説明があるので、新型の農業施設やリラクゼーション施設ではなく、人材派遣会社が新規ビジネスとして日雇い労働者の管理に乗り出したのをアピールする広告戦略の一環だと考えた方が良さそうだ。こういう日雇い農民のイメージを変えたい意図が透けて見える。

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