2010年8月19日木曜日

世界最大のカタツムリ

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猛暑のあと、雨天で蒸し暑い日があると、カタツムリを目撃する。フランスでは調理して食べるらしいのだが、都心部で見かけるのは一匹では食べ応えが無いサイズだ。フランスでエスカルゴとして調理されるのは、プチ・グリと呼ばれる養殖されているものが長さ28~35mm、リンゴマイマイと呼ばれる養殖が難しいものが40~55 mmだそうだ。日本にいるのよりは、ちょっと大きい。

もっと大きい品種が無いのかと思ったら、あった。70~80mmまで成長する、手の平サイズのアフリカマイマイだ。PlanetOddity.comに写真が掲載されていたので、何枚か紹介しよう。

正面から見ても手の平サイズ。

おでこと比較しても大きい。

足先サイズと言ってもいいかも知れない。

なぜ、缶に入れて運んでいるかというと、食べるから。

リンゴマイマイの代用種として養殖が可能な種で、日本でも年中温暖な沖縄の離島や小笠原諸島で養殖していた時期もあったのだが、戦後の食糧事情の改善とともに食されなくなった。なお野生化したアフリカマイマイは、食欲旺盛で繁殖力が強いため、日本の固有植物や栽培されている野菜を食い荒らし、他のカタツムリの脅威になっているそうだ。要注意外来生物に指定されており、世界の侵略的外来種ワースト100選定種にもなっている。下は宮古島で先日撮影された写真(@matz78氏撮影)。

本州でも2007年10月に鹿児島県の出水市と指宿市で発見されてニュースになっていた。このケースではすぐに駆除されたが、何故か外来種をあちこちに持ち込む人がいるので、温暖化とともに全国で蔓延る可能性がある問題生物だ。

ビールを罠に仕掛けておくと捕獲するのは容易らしいが、広東住血線虫という寄生虫に感染している確率がかなり高いらしいので、野生のものは食べると危険。オススメしません。見かけたら海にでも放り込んで、日本の環境のために始末してください。

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