2010年8月9日月曜日

海の底の大河

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Mail Onlineが海の底に世界で6番目の大きさの「川」が発見されたと報じている。地上の川と同じように、渓谷を掘り、氾濫や急流、そして滝まである。この「川」は黒海の底で発見され、最大で水深35m、800m以上の幅があり、テムズ川の350倍、利根川の80倍の流量があるらしい。

ソナーで海底の蛇行した溝が発見されたあと、海の底の川は予想されていたらしいが、今回、英国のDan Parsons博士のチームが初めて存在を確認した。

この海の底の川は、カーブを回るときの水の渦巻きが逆などの違いはあるものの、地中海から塩分濃度の低い黒海に、ボスポラス海峡の海の底にそって、渓谷や土手を作りながら川のように流れている。海の底の川は、流量の割りに短く、大陸棚まで約60Kmの長さがしかなく、大陸棚の縁から深海に流れ込んで消える。

調査チームを率いたDan Parsons博士によると、この流れは周囲の水に比べて濃い塩水で、多くの堆積物を運んでいるために、密度が高い。栄養のある堆積物を深海に運ぶ機能があり、深海生物にとって重要な存在だそうだ。

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